【不調のスケッチ】#1
私の不調は、目に見えにくい。 慢性的な精神的不調と約7年ほど付き合いながら生きている。私にとってはこんなにも目障りで、無視できないほど明確に存在しているのに、他人の目には映らない。目に見えにくいものが伝わりにくいのは当然の摂理だ。目に見えにくい現象を伝えるためには、それを形容する適切な言葉がどうしても必要になる。文章を書くことで、私自身もまだ見つけていないそれらの言葉を見つけることができるのではないかと期待している。
自分の不調にことばで解釈を与えること。それはたとえば、キリトリ線のないビニールパッケージを開ける試みに似たところがある。適当なところから引きちぎれば裂け目はガタガタになるし、力任せに引っ張れば、その拍子に中身がはじけて床に散らばってしまうわけで。つまり、パワフルで明快な解釈でとにかく堅い外身を剥ぐことは出来るが、デリケートな中身を損なうリスクを孕んでいる。 だから、もたもたと/うだうだと/ぐるぐるとすることを厭わず書く。開け方のガイドもない、不親切なパッケージを矯めつ眇めつ、ビニールの外側からそっと触って形を確かめる。そして慎重に、中身を傷つけないようにしながら、そっとハサミを入れる。